お辞儀は三種類ある — 真・行・草の使い分け
同じ「お辞儀」でも、手のつき方と背の角度で意味が変わります。稽古場でいきなり戸惑わないための、三つの型の見分け方をまとめました。
そもそも「真・行・草」とは何か
書道で楷書・行書・草書と段階があるように、茶道の所作にも格の違いがあります。もっとも改まった形が「真」、くだけた形が「草」、その中間が「行」。お辞儀にかぎらず、道具の扱いや歩き方にまでこの三段階の考え方が通っています。
ことばの注
真行草
格式の高い順に並べた三段階の考え方。書・花・建築など、日本の芸道に広く共通する物差しです。
三つのお辞儀、手の位置の違い
一
真 — 指先をすべて畳につけ、深く
両手の指を揃えて八の字に置き、背をまっすぐ倒す。床の間の拝見や、亭主への最も改まった挨拶に。
二
行 — 第二関節まで、中くらいに
客同士の挨拶や、道具を拝見するときなど、日常的な稽古で最もよく使う形。
三
草 — 指先だけ軽く、浅く
「お先に」など、短い言葉を添えるときの軽い会釈。速さも動作もいちばん小さく。
迷ったときは
「行」を選べば大きく外しません。周りの客の手の位置を見て、次から合わせれば十分です。
手の置き方は社中によって細かく異なります。稽古場での指導を優先してください。